大巓宗碩関係資料
- 所在地
- 南麻布3‐1‐15
- 所有者
- 宗教法人天真寺
- 概要
- 3点 歴史資料 平成15.10.14指定
- 法量
- (遺偈)縦29.3cm 横32.2cm (頂相)縦102.6cm 横48.0cm (諡号勅書)縦34.3cm 横54.0cm
- 公開状況
- 非公開
麻布天真寺には、出雲松江藩松平治郷〈はるさと〉すなわち茶人としても名高い不昧〈ふまい〉と、その禅の師であった大巓宗碩〈だいてんそうせき〉に関する貴重な資料が残されています。大巓宗碩は、松平治郷に不昧の号を与えたと伝えられ、不昧とは深い交友がありました。
(1)大巓宗碩墨蹟 遺偈〈ゆいげ〉
末期の書として大巓宗碩の自筆に相違なく、保存状態はきわめて良好で、破損や汚損などは全く認められません。大巓関係の資料の中でも最も貴重な遺物の一つと考えられます。
(2)大巓宗碩 頂相〈ちんそう〉
絹本着色の大巓宗碩の頂相は、保存状態がきわめて良好であり、天真寺歴代の頂相と共に貴重な遺物です。
(3)大巓宗碩 諡号勅書〈しごうちょくしょ〉
本諡号勅書が収納されてきた桐箱には、「寛政十一年五月」の年記が記載されている不昧の箱書があって従来から注目されていました。この桐箱に収納されてきた諡号勅書は、寛政10年(1798)、大巓宗碩示寂の翌年、松平不昧の尽力によって光格天皇より「真定良鑑禅師」の諡号が与えられた際の勅書です。勅書は料紙、墨色、筆跡から判断して正文に相違なく、虫食いや破損等のない良好な状態です。筆跡、料紙など古文書学上の史料としても貴重な江戸期諡号勅書の遺例と認められます。