銅鳥居
- 所在地
- 虎ノ門1‐2‐7
- 所有者
- 宗教法人金刀比羅宮
- 概要
- 1基 建造物 平成13.10.23指定
この鳥居は、虎門外の讃岐丸亀藩京極家(約5万石の大名)の江戸上屋敷に勧請された金毘羅宮(現虎ノ門金刀比羅宮)の鳥居です。
文政4年(1821)10月に奉納された明神型鳥居で、「金刀比羅大神」の扁額〈へんがく〉が掲げられています。島木背面には金比羅参りでおなじみの「金」の文字紋を三つ付け、鼻に逆輪造りの金物を飾っています。円柱の左に青竜〈せいりゅう〉・玄武〈げんぶ〉、右には朱雀〈しゅじゃく/すざく〉・白虎〈びゃっこ〉の霊鳥・霊獣が飾られ、柱脚部の藁座〈わらざ〉には奉納関係者の名前が刻まれています。願主・世話人の多くは芝地域の商人と職人でしたが、その他の江戸市中の地名・人名もみられます。
江戸では諸藩邸内の神仏を一般に公開し、賽銭収入も期待されていたようです。江戸時代後期の庶民の信仰を反映したこの派手な鳥居は、当時の人々の宗教的・文化的活動の実態を示す貴重なものです。