古写真〈井関盛艮旧蔵コレクション〉
- 所在地
- 白金台4-6-2
- 所有者
- 港区教育委員会
- 概要
- 230点 歴史資料 平成13.10.23指定
- 写真タイトル
- 高杉晋作
日本で写真が急速に広まったのは、安政年間(1854-60)に露出時間が5~15秒と短く、何枚でも焼き増しのできる湿板写真が伝えられてからです。ちょうど幕末から明治維新という大きな転換期にあたり、歴史に残る多くの著名な人物もその姿を写真に残しています。
本コレクションは、明治初期の神奈川県知事・井関盛艮<いぜきもりとめ>(旧伊予宇和島藩士)が収集した、幕末・維新期から明治中期にかけての名刺判古写真230葉です。ほとんどが人物写真であり、高杉晋作・伊藤博文・桂小五郎・近藤勇・大隈重信といった歴史上の著名人も多数含まれています。これらは、井関盛艮が購入したものや、宇和島藩周旋方であった時期や中央・地方の行政にあたっていた時期に、何らかの関わりをもった各藩藩士・政府高官・知識人・来日外国人らが、名刺代わりに手渡したものと思われます。また、撮影も、上野彦馬・下岡蓮杖・内田九一など、日本の写真史に名を残す写真師によるものが多く、230点という人物写真コレクションは、全国的に見ても非常に珍しいもので、当時の風俗・民俗を知る上でも貴重な資料です。