西久保八幡貝塚出土遺物
- 所在地
- 白金台4-6-2
- 所有者
- 港区教育委員会
- 概要
- 一括 考古資料 平成12.10.24指定
- 写真タイトル
- (加曾利B1式)浅鉢形土器
区内の縄文時代貝塚の出土遺物としては、種類・量が比較的豊富であり、当時の文化や自然環境を復元する上で、また、同時期の伊皿子貝塚遺跡や大森貝塚との比較研究資料としても貴重な資料です。
西久保八幡貝塚は、港区虎ノ門5丁目10番の西久保八幡神社の境内に所在する貝塚で、昭和10年ごろに発見され、縄文時代晩期と前期の土器が出土しています。これらの遺物は、東京大空襲による火災で焼失したため、西久保八幡貝塚が形成された正確な時期については、明らかにされていませんでした。昭和58年1月22日、東京都教育委員会による東京都都心部遺跡分布調査の一環として、本貝塚の所在確認調査が行われました。その結果、神社本殿の裏手に良好な貝層が残されていることが確認され、同年3月9日から3週間をかけて、範囲確認調査が行われました。
貝塚は、淀橋台東南端部の標高約22mの台地上から北側の我善坊〈がぜんぼう〉谷へ向かって落ち込んでいく傾斜地に形成されたものです。
比較的資料の乏しい港区の貝塚出土遺物の中で、まとまった資料としてその価値は高く、当時の文化や自然環境を復元する上で重要な資料です。
なお、西久保八幡貝塚は東京都指定の史跡となっています。