弥陀三尊種子板碑
- 所在地
- 白金台4-6-2
- 所有者
- 個人
- 概要
- 1基 歴史資料 平成12.10.24指定
- 法量
- 現存高57.5cm 現存最大幅24.0cm 厚1.8cm
板碑は主に供養のために造立された中世の石造塔婆です。本板碑は下部を欠損していますが、緑泥片岩を石材とした、いわゆる武蔵型板碑に含まれます。
中央には蓮座の上に阿弥陀仏をあらわす梵字の「キリーク(阿弥陀仏)」、その右下には「サ(観音菩薩)」、左下には「サク(勢至菩薩)」が刻まれ、阿弥陀三尊の種子の保存状態も良好です。種子の下には、磨耗がすすんでいますが、暦応3年(1340)の年号があります。この板碑は、14世紀の武蔵型板碑の主流であった弥陀種子板碑として貴重です。
本板碑の所有者は、江戸時代の御番医師岡仁庵の系譜の家で、本板碑は文化11年(1814)以降岡仁庵の抱屋敷となっていた麻布永坂町(現六本木五丁目16番)の屋敷地に所在していたものです。