木造阿弥陀如来立像
- 所在地
- 三 田4‐1‐38
- 所有者
- 宗教法人大松寺
- 概要
- 1躯 彫刻 平成6.9.27指定
- 法量
- 像高97.3cm 髪際高90.7cm 頂‐顎17.4cm 面長10.3cm 面幅10.6cm 耳張13.5cm 耳朶張11.8cm 面奥14.1cm 胸奥(左)14.5cm(右)14.0cm 腹奥(衣含まず)15.6cm(衣含む)16.6cm 肩張21.9cm 肘張33.0cm 袖張26.9cm 裾張21.0cm 足先開(外)14.5cm(内)7.7cm
- 公開状況
- 非公開
本像は浄土宗黄鵠山大松寺〈だいしょうじ〉の本尊として、本堂の須弥壇〈しゅみだん〉中央に祀られています。現在、観音・勢至〈せいし〉菩薩の両脇侍像(江戸時代後期)を伴いますが、この中尊のみが古様を備えています。『御府内寺社備考』によれば、大松寺は相州(相模)中原に建立され、八丁堀に移った後、慶長16年(1611)に現在の寺地を拝領したものといいます。開山は信誉上人良阿(寛永15年・1638没)といい、寺伝に良阿が京都御所内道場の供養僧を辞して江戸に帰る際に、後陽成天皇より下賜されたものが本尊像であると記し、恵心〈えしん〉僧都作の伝承を付します。『御府内寺社備考』が本尊阿弥陀如来像について、「立像 長三尺二寸」と伝えるのは、現本尊の像高97.3cmに一致しています。像高を頭部の髪際高で計ると90.7cmで、いわゆる三尺阿弥陀の例に当たります。
造像様式および手法には、12世紀後半から13世紀にかけての特色が認められます。像内に納入されている文書(貞享元年・1684から安政5年・1858までの年紀がある)の包み紙に「大松寺本尊御修復セリ」と記してあります。これより安政5年頃に像を補修したことが分かります。
なお、台座・光背は後補で、当寺の記録に脇侍像とも十世性誉上人代の補作と伝えています。