明治学院記念館
- 所在地
- 白金台1‐2‐37
- 所有者
- 学校法人明治学院
- 概要
- 1棟 建造物 昭和54.10.23指定
明治学院には3棟の歴史的な建物があります。その中でも神学部校舎兼図書館として明治23年(1890)に建てられたこの建物は、国道1号線に面して尖塔〈せんとう〉を掲げるモニュメント性の高い建物です。
もとは1・2階とも煉瓦造でしたが、明治27年の東京・横浜地震で、2階から上が損傷を受けたため、1階をそのまま用い、上部を木造にして修復しました。この修復工事はドイツ人リャルト・ゼールが設計を担当しました。なお、大正12年(1923)の震災の際にも、多少の被害を受けたようです。昭和39年(1964)に国道1号の拡幅工事に伴い、現在の位置まで曳家〈ひきや〉によって移動されました。
1階を煉瓦積、その上部は木骨の模様を外壁に貼り付けたスティック・スタイルになっています。屋根は銅板葺で寄棟を中心に、西側に八角錘屋根、南東隅に尖塔が接続するといった変化に富んだ外観です。
創建当初の設計者は明らかではありませんが、当時明治学院の教師であったヘンリー・モーア・ランディスが中心的に建設活動にあたったと伝えられています。ランディスは哲学の教師でしたが、建築にも非常に関心を持っていたらしく、また、ベルリンに留学したことがあるということから当時のヨーロッパの建築に関する知識も持っていたものと推測されます。