御祭礼番附留
- 所在地
- 赤坂6‐10‐12
- 所有者
- 宗教法人氷川神社
- 概要
- 1冊 古記録 平成3.10.9指定
- 公開状況
- 非公開
- 写真タイトル
- 第2丁表(左) 第1丁裏(右)
『御祭礼番附留』は、氷川神社の祭礼の実態を知ることができる貴重な史料です。その形態は縦29.5cm、横20.1cmの冊子で、全70丁(うち墨付45丁)、表紙には「安政弐年卯六月吉日」と記されています。裏表紙には「氏子中」とあり、神社の氏子によって作成されたものだとわかります。
内容は、安政2年(1855)にはじまり、同4年、同6年、文久元年(1861)の4回の祭礼の番付です。
安政2年を例にとると、先ず「獅子頭 壱組 世話役 六人 持人 三拾人」とあり、ついで赤坂表伝馬町一丁目から各町の山車が16番まで紹介され、それぞれ太鼓打・警固・手木舞人足・世話役などの人数や茶所が記されています。さらに、付祭りの内容・人数が記されており、付祭り参加者の居所・名前も記入されています。素人・玄人を問わず、江戸市中全域からの参加者があったことがわかり、氷川祭礼の江戸における地位が具体的に理解できます。
山王・神田の祭礼をはじめ、江戸の祭りの番付は、印刷物として関係者に配られたり販売されたりしましたが、そのもとになる氏子中の詳細な記録で残存するものは少ないため、この『御祭礼番附留』は江戸の祭礼に関する基礎的な史料といえます。