久保家文書
- 所在地
- 白金台4-6-2
- 所有者
- 個人
- 概要
- 117点 古文書 平成23.10.26指定
久保家文書は、江戸時代の寛政2年(1790)から明治6年(1873)までの80年余りにわたる117点の古文書で、幕府旗本久保家に伝来したものです。
久保家文書は、系譜など先祖の由緒と系図を記すものと、履歴や給与明細などを記した明細短冊が多いことが特徴です。願い書きなどの上申書や、勤務に関する文書、上司からの進物礼状や招集を通知する書状も残されており、江戸幕府の制度のなかで旗本の日常と勤務がどのようなものであったかを知ることができる文書です。
また、港区南麻布にあった久保家屋敷跡の発掘調査が行われているため、その出土遺物の状況と分析が報告書にまとめられています。久保家文書の文字情報と併せて利用することで、旗本の生活の実情を具体的に窺い知ることができる貴重な例といえるでしょう。
明治維新の後、経済的な混乱から旗本の多くが没落して文書を持ち伝えた家は少なく、その点でも貴重な史料ということができます。