後久洋家具店製作家具図面及び関連書類
- 所在地
- 白金台4-6-2
- 所有者
- 港区教育委員会
- 概要
- 3192点 歴史資料 平成24.10.24指定
後久洋家具店は、大正14年3月から昭和20年代半ばまで、現在の新橋五丁目で洋家具製作・販売を行っていました。製作図面のうち、およそ500点が水彩で着色された1/10の家具図面です。大正末期から昭和10年頃までに製作されたものと推察されます。これらの図面の一部には施主名が記載されており、北白川宮邸をはじめとした、宮家、爵位を持つ華族などの高級住宅用の洋家具を製作していたことがわかります。彩色図面の他に、青焼き、白焼き図面や製作にかかる関連書類も残されており、洋家具製作のプロセスや製作年代等を知ることができ、彩色図面と並んで貴重な資料です。
新橋周辺で製作された洋家具は、芝の洋家具としてその技術力の高さから全国に知れ渡っていました。しかし、太平洋戦争の空襲によって甚大な被害を受け、多くの貴重な家具資料が焼失・散逸します。このような歴史の中、後久洋家具店の図面は新橋の洋家具店の仕事を今に伝える貴重な資料です。