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港区文化財総合目録

海蔵寺の庚申塔

所在地
北青山2‐12‐29
所有者
宗教法人海蔵寺
概要
1基 歴史資料 平成27.10. 14指定
法量
幅28.5cm 高さ60.0cm
写真タイトル
海蔵寺の庚申塔

海蔵寺の山門左柱内に安置されている庚申塔です。高さ60.0 cm、最大幅28.5cm、最大厚16.0cm、石材は安山岩です。石塔の形態は「駒形」を呈し、台石の上に置かれていますが、この台石は本来のものではなく後に補われたものです。正面に主尊の青面金剛像(しょうめんこんごうぞう)を半肉彫りにしており、六臂(ろっぴ)で法輪・三叉戟(さんさげき)・弓・矢・剣・ショケラを持っています。銘文は主尊の右側に「寛政七乙(きのと)卯(う)十二月」、左側に「原宿村中」とあり、寛政7年(1795)に原宿村の人たちによって造立されたものであることがわかります。

住職からの聞き取りによると、戦後に周辺の道路拡張工事にともなって工事関係者が海蔵寺に持ち込んだものであるということでした。したがって、この庚申塔が本来あった場所を特定することはできません。しかしながら、この庚申塔は海蔵寺に近接していた江戸時代の原宿村に庚申講があったことを示すものであり、この地域一帯の江戸時代の民間信仰の様相を伝える貴重な資料です。

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