観智国師書状〈伝通院宛〉
- 所在地
- 芝公園1-3-16
- 所有者
- 宗教法人天光院
- 概要
- 1通 古文書 平成28.9.28指定
- 公開状況
- 非公開
天光院が所蔵する書状で、増上寺第十二世・観智国師(源誉存応)から、伝通院・正誉廓山に宛てた、元和4年(1618)閏3月3日付の私信です。一筆の正文で、観智国師の自筆書状と考えられます。
本紙は縦33.1cm×横52.2cmの「折紙書状」です。虫損の補修をした後に軸装に仕立てられており、大事な書状であると認識されていたことがわかります。料紙は楮紙で、花押の墨うつりから、元は竪中折にしていたことがわかります。
この書状は、「京都智恵光院の屋敷について、酒井忠世に申し入れたが、廓山がいなければだめだと言われたので、こちらへ来てください」という内容で、当時、実力者として頭角を現し幕府からも支持されていた廓山と、晩年の存応の関係がうかがえる書状として、重視される貴重な資料です。